2022年1月27日、国交省にて第6回「今後の自動車事故対策勘定のあり方に関する検討会」で自賠責保険の値上げ問題が話し合われました。
そこで100円~150円の賦課金創設(値上げ)が明記され、今後の会議ではそれを前提として議論が進められます。
「なんで自賠責保険が値上げするんだ?」
について、詳しい経緯は下記記事をご覧ください
kurumagenzeikai.hatenablog.com
このとりまとめに2点、問題提起します
1点目は
2021年末に交わされた大臣間合意に「賦課金の創設」が明記されたのはおかしい
ということです。
賦課金をどうするか決める「今後の自動車事故対策勘定のあり方に関する検討会」では、”政府に貸している6000億の返済をどうするかの2021年末の大臣間合意”の結果を見て決めるハズでした。
ところがその大臣間合意に「賦課金の創設」が明記されました。これに検討会のメンバーからも疑問の声が上がっています
議事概要によると
>賦課金制度の検討も記載されているが、我々の理解では、財務省側
からどのように繰戻されるかが明らかになったあとに、この検討会で賦課金導入の議論を進めるものと思っていた。なぜ検討会で中間報告のまとめもないままに記載されることになったのか、経緯について丁寧な説明をお願いしたい。
と、発言しているメンバーもいます。
合意を交わした鈴木財務大臣、斉藤国交大臣はなぜ?検討会で検討するハズの「賦課金創設」を合意文書に明記したのでしょうか?
2点目は
「それ、ホントに自賠責保険料を、使ってやる事業かな?」
です。
値上げしてやろうとしている”事故防止”及び”被害者支援”事業は、歳出規模が200億円規模ということです。
その中にはこのれまでの事業にプラスして「充実」を図るものが”事故防止”に30億、”被害者救済”に30億計上されています。
被害者救済の充実は
・療養施設の充実
・介護者無き後対策の強化
・短期入院・入所協力事業の充実
・脊椎損傷者の中長期入院
・高次脳機能障害者の社会復帰支援
・事故被害者・遺族等に対する情報提供の充実
・その他被害者等の救済に資する事業
事故防止事業の充実は
・自動車安全性能の見える化
・先進的な安全技術の普及促進
・運行管理の高度化
・飲酒・健康起因事故対策
・事故原因分析の強化
・過労運転防止対策の強化
・その他事故防止に資する事業
資料にあるイラストを見る限り、これホントに”自賠責保険”でやることかな?
という事業がいくつもあります。
例えば「コネクテッド機能を活用した見守り」
これで過労運転を減らす事業のようですが、果たして効果が見込めるのでしょうか?
他にも「運行管理の高度化・飲酒・健康起因対策」
運送事業者に向けて補助金を出すようですが、他の団体でも似たような補助金がある上、事業者の運行管理業務は一義的には事業者が行うべきです
運送事業者に対する補助・助成・融資等
このような事業を行うために、検討会は現在
・賦課金と取崩金の割合を1:1とするパターンの予算
・現在のユーザー負担(賦課金)と過去のユーザー負担(積立金の取崩しと一般会計からの繰戻し)の負担割合を1:1とするパターンの予算
の2パターンを用意し、100円~150円の自賠責保険料値上げをまとめようとしています。
是非、引き続き反対の声を上げていきましょう
今年は7月に参議院選挙もあります
今回のようなことを繰り返させないためにも、クルマユーザーの大きな塊を作りましょう!!
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